Menu

梅 〜春を告げる花

2023.07.07

厳しい冬、他の花にさきがけて咲く梅の花

立春が近づくと、春を告げる梅の開花が待ち焦がれます。
現在、馴染みの深い梅の花ですが、元々は日本で自生しておらず、八世紀頃に中国から日本へと渡来したものと考えられています。中国への憧憬と共に梅の花は日本で愛好されるようになり、『万葉集』にも梅を題材とする122首の和歌が収められています。厳しい冬、他の花にさきがけて咲くその姿は春の先駆けとして、また「高潔」の象徴として讃えられて参りました。


吉祥の象徴としての松竹梅

梅は松竹梅に示されるように慶賀・吉祥の意味合いを有する花です。松竹梅の組み合わせは、元は中国の文人画の画題「歳寒三友」に由来しますが、松竹梅が庶民の間で身近なものとなった近世以降、吉祥の意味合いを込めた縁起物として好んで表されるようになりました。


榛原の梅文様

榛原においても、梅の花は江戸時代の絵巻紙や状袋(封筒)から始まり、明治時代以降の画稿や団扇、掛紙、ぽち袋、暦、絵封筒、千代紙など、現在に至るまで様々な和紙小間物に描かれています。これらの図案は、時代を経て復刻され、今なお多くの方に愛されています。


厳しい寒さも、もうしばらく。
後数カ月すれば、街は満開の桜に染められるでしょう。
しかし、この寒い空気の下で凛と花を咲かせ、柔らかい香りで人々を和ませる梅の花も、言葉では言い表せない美しさがあります。

梅商品一覧

pagetop